天照大神は卑弥呼だった 大平裕 PHP

この方は、他人の論文は間違いを生き生きと指摘されますが、自分の論理の欠陥は全く見えないようです。「卑弥呼に比定しうる人物は「古事記」「日本書記」で特筆されている天照大神」においてほかになかったはずなのです」から論理が出発します。「ええ?」と思うと、次の言葉が「天武持統朝の最高級の知識人たちは、紀年・暦の知識に欠けていたことから、180248年に活躍した卑弥呼を、360年~390年頃の神功皇后に間違って比定してしまいました」という理解です。最早、最初の一歩で、本一冊を無駄にしてしまっています。
そもそも天照大神が女神でなかったことを知ったら、彼はどうするのでしょうか。紀年・暦の知識が欠けているはずがないでしょ。知っていて書いているのです。神功皇后?そんな人物は創作です。
題名に惹かれて、手に取ってしまった私が馬鹿でした。
PHPさんも間違いをすることもあるということですね。残念です。(本の写真をクリックいただければ、アマゾンのショップに繋がります。)
Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★★★
着想の奇抜さ ★★
論理の力強さ ★