「日本=百済」説 金容雲 三五館

こんなことを言っては、おこがましいことは十分承知していますが、私が辿り着いた日本建国の歴史に非常に近いのが、この人の分析です。私のアプローチは、日本書紀と日本語から始めて、中国の史書を読むことで、多分間違いないと確信が持てた内容です。つまり、私は、日本人として、日本という環境の中で日本中心にものを考えて、この結論にたどり着きました。この金容雲氏は、韓国人として三国史記から始めて、百済を矮小化していると気付き、突き詰めていった結果、この日本は百済であったという説に辿りつかれたようです。
誤解がないように言っておきますが、私は、日本が百済の一部であったとも、属国であったとも考えていません。兄弟国であったと理解しています。なぜ、兄弟国であったのかという理由は、この書に書かれている内容とほぼ同じです。
少し残念なのは、論理が弱い点です。説得材料が、若干乏しいように思います。もちろん、強い説得材料があったなら、日本史の教科書はとっくの昔に変わっていることになりますが。でも、彼が言っていることは、間違っていません。なんとかして、私は、そのことをきちんと実証したいと思います。

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Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★★★
着想の奇抜さ ★★★★★
論理の力強さ ★★★★